性能重視の家づくりをするなら断熱材にこだわろう

家を作る上でできるだけ予算に近づけたいと考えますが、妥協してはいけない部分に断熱性能があります。断熱性能は大変重要であり、断熱性に優れている家の場合、光熱費が高くならず省エネルギーになる可能性が高いです。さらに断熱性能が良いと結露の発生が防げるためカビが発生しにくく、アレルギーを発症しにくくなるほか、部屋同士の温度差が少なくなるためヒートショックを防ぐこともできます。
断熱性能においては断熱材と調湿性能が大切です。断熱材は断熱をする時に使用する素材のことを指しており、グラスウールとセルロースファイバー、発泡プラスチック系断熱材のいずれかが使われます。グラスウールは廃ガラスが原料となっており、溶かした廃ガラスを遠心法によって綿状にしており、綿菓子のような形状をしています。素材自体が大変安いため日本でもよく使用されていますが、湿気に弱い特徴があり、部屋の中から出てくる大量の湿気を吸うと、グラスウール自体が重くなりどんどんと下がってしまう可能性があります。そのため空調に注意しなくてはなりません。家を施工する人の技量が大切であり、隙間を作らないように施工する必要もあります。
セルロースファイバーは天然繊維でできた断熱材であり、原材料の約8割は新聞紙でできています。費用はグラスウールよりも高くなりますが、隙間なく入れることができるので、調湿性能と耐水性に優れています。さらに高断熱により夏は涼しく冬は暖かく過ごせることができ、調湿効果によって結露やカビを予防し、白アリなどの害虫もつきません。耐火性もあり火事に強い家になります。
発泡プラスチック系断熱材はウレタンフォームやフェノールフォーム、ビーズ法ポリスチレンなどがあります。ウレタンフォームは高断熱高気密な空間を作りやすく、耐久性にも優れていますが、燃えてしまった場合は有毒ガスが発生することがあり、若干費用が多くかかります。フェノールフォームはボード状に形成されている断熱材であり、耐火性と耐熱性に優れており、火事が起きたとしても有害ガスはほとんど出ません。ビーズ法ポリスチレンは大変軽く水に強い性質があり、結露がしにくく施工が簡単なため使用されることが多いです。
熱伝導率の数値が低い断熱材は熱が伝わりにくいということを意味しており、断熱効果が高いということになります。断熱性を高めるには熱伝導率の低い素材を選ぶ他に、厚みも必要となるので、どの程度の厚さにするのか、素材は何を使用するのかをきちんと話合うことが大切です。

